![デトロイトビカムヒューマン(Detroit Become Human)クリアレビュー(84点)](https://www.hetayoko.com/wp-content/uploads/2024/04/Detroit-Become-Human_Connor.jpg)
デトロイトビカムヒューマン(Detroit Become Human)は、
フランスのゲーム会社クアンティック・ドリームにより2018年に発売された、
近未来SFアドベンチャーゲームです。
グラフィックの美しさ、選択肢と分岐の複雑かつ豊富さ、
シームレスなQTEなど、SF映画やドラマだけでは表現できない、
ゲームならではの体験を通した人類とアンドロイドのドラマを体感できます。
個人的に本作も、
PS4以降のハードを入手したら非常にプレイしてみたかった作品でした。
おすすめポイントをまとめてレビューします。
この記事の目次
おすすめポイント3つ【デトロイトビカムヒューマン(Detroit Become Human)】
![Detroit Become Human_merry-go-round](https://www.hetayoko.com/wp-content/uploads/2024/04/Detroit-Become-Human_merry-go-round-1024x576.jpg)
選択肢の豊富さ・没入感の高さ
舞台となるのは2038年のアメリカ、デトロイトの街です。
PS4後期の作品ということもあり、
いずれのロケーションも非常に美しく描写されています。
主人公は3人で、各人のパートが膨大な量の選択肢の分岐を経て、
複雑に絡み合って様々にストーリーが展開していきます。
「オープンシナリオアドベンチャー」と称される本作は、
フローチャート通り分岐がほんとうに非常に細かくて、
何周かプレイしてもどうなっているのかわかりません。
進行によってはキャラクターが死んでしまってもストーリーが続いたり、
この選択肢ではさすがに続きは無いだろうと思うところに全然続きがあったりと、
何度も他の選択肢を試して様々な反応をみたくなる構成になっています。
ストーリーが進むにつれ、大きな流れが現れてきますので、
プレイヤーがどう大きな決断を下すのかが迫られてきます。
またバッドエンド的なルートも多いのですが、
様々な分岐それ自体を楽しんで収集していくつくりになっています。
フローチャート上の好きなポイントからの再開することも可能ですので、
詳細は棚上げしてとにかく思うまま進めてしまうのがおすすめです。
![Detroit Become Human_flowchart](https://www.hetayoko.com/wp-content/uploads/2024/04/Detroit-Become-Human_flowchart-1024x576.jpg)
シナリオの重厚さ
ゲーム作品では珍しく、差別の形やそれを受けるキャラクター心象など、
本質的にかなり難しい性質のものが正面から描かれています。
また母性や友情、愛情など人間的な心の機微が丁寧に描かれており、
プレイヤー側の気持ちを大きく揺さぶってきます。
その上でなにを選び取るのか、どういう態度をキャラクターに取らせるのか、
非常に考えさせられるシーンが多く描かれています。
ゲームの構成に対しての評価なのか、
メタスコア等のレビューポイントこそそこまで高くありませんが、
間違いなくゲームシナリオの歴史に名前を残す作品であると思います。
(ただしユーザースコアは8.8と高評価です)
普段ゲームをしない人にもおすすめできる操作性
ゲーム作品としてかなり独特なテンポと質と重さを持った作品ですが、
そこがかえって、普段ゲームをしない方(なかでもSF好きな方なら尚)へ、
非常におすすめできると思います。
ゲームのデザイン上、選択肢によってその後の展開が大きく変わり影響していく様子は、
まさに映画やドラマでは体感できない性質のものです。
一度ハマると一気にプレイできると思います。
注意ポイント3つ【デトロイトビカムヒューマン(Detroit Become Human)】
![Detroit Become Human_Hunk](https://www.hetayoko.com/wp-content/uploads/2024/04/Detroit-Become-Human_Hunk-1024x576.jpg)
アドベンチャーゲームであることへの注意
プレイ画面を見る限り、いわゆるTPS的なスクリーンショットも多く、
3Dアクションゲーム的な操作が期待されそうなところもあります。
たしかに一般的なアクションゲームのようにある程度キャラクターを動かしたり、
探索したりできるシーンもありますが、
本作はシナリオに重きが置かれた、あくまでアドベンチャーゲームであることに注意です。
旧チュンソフト社の「かまいたちの夜」シリーズなどの、
分岐していくストーリーそのものを楽しむものになっています。
![Detroit Become Human_Markus](https://www.hetayoko.com/wp-content/uploads/2024/04/Detroit-Become-Human_Markus-1024x576.jpg)
QTE(クイックタイムイベント)の難易度
ストーリーの進行上で複数のQTE(クイックタイムイベント)が差し込まれてきます。
これ自体は、ストーリー展開に大事な緊張を与えてくれますが、
その難易度に注意が必要です。
主に難易度が2つ設計されており、
「EXPERIENCE」と「CASUAL」という種類があります。
ストーリーをスムーズに追っていくことを最優先するのであれば、
間違いなく「CASUAL」がおすすめです。
「EXPERIENCE」だとカメラが自由に動くので視覚的な没入性は高まりますし、
複雑なジャイロ操作も没入性を高めてくれる一員になるとは思います。
ですが操作時間がより限られた中でのジャイロやタッチパッド操作は非常に難しいです。
コントローラー見ながら必死に次々操作をしていくので、
正直カメラ動かしている余裕が全くありません。
(慣れたらいけるのかもしれませんが私にはできませんでした泣)
キャラクターが死んでしまう頻度が上がってしまうので、
自分の希望していた方向に慣れるまで全然進んでいってくれなくなりがちです。
普段ゲームをしない人にもおすすめできる性質のストーリー等なので、
変に詰まってしまわないよう「CASUAL」はおすすめです。
見た目に惑わされる(お前がヒロインなのか!)
詳細は省きますが、ストーリーの展開上、いやあんたヒロイン枠だったんかい!
というようなポイントをはじめ、
見た目(というか観念?)に騙されることがめちゃくちゃ多くなります。
そんなまさかと思うのですが、
少し古めのゲームなのでまあネタバレ踏んでしまっていたとしても感動しますよ。やっぱり。
おわりに:個人的評価は84点?
おわりに人とアンドロイドの関係性を描く作品は古くより、
小説や映画・ドラマ・アニメでも数多く描かれてきたテーマです。
ですがゲーム作品内でかつサブイベントなどでなく、
メインテーマでここまで重く踏み込んだ作品は非常に珍しいと思います。
ゲームを普段からする人にも、しない人にもおすすめな普遍性を持った作品です。
評価点数に表しがたい、魅力があります。
詳細点数84/100
ストーリー | 10/10 |
---|---|
操作性 | 7/10 |
キャラクターの魅力 | 10/10 |
ボリューム | 7/10 |
世界観 | 10/10 |
グラフィックス | 10/10 |
音楽 | 7/10 |
爽快感または没入感 | 10/10 |
ゲーム性 | 6/10 |
コストパフォーマンス | 7/10 |
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